日々是々記「おまえうまそうだな」

宮西達也原作「ティラノザウルスシリーズ」の絵本が映画化されたのが「おまえうまそうだな」というアニメーション映画。

この映画の完成試写会が9月26日、有楽町の朝日ホールで行われ、真紀さんと二人で行ってきた。招待されたのは、この映画の劇中挿入歌を真紀さんが歌っているから。

「泣く子はオオアゴ食べにくる」と、ウマソウが決闘するシーンの背景で流れてくる歌だ。なかなか印象的ないい場面で、真紀さんの優しげな声が響いてくる。見に行く人は是非、「泣く子はオオアゴ食べにくる」と歌われる劇中歌に注目してみて欲しい。このメロディは3パターンくらいあって、3者3様の歌声でそれぞれに味があると思う。

声で出演した、原田知世さん、加藤清史郎くん、別所哲也さんが舞台挨拶に登場していた。それにナントカ恐竜も特別出演で登場し、試写会に来ていた子どもが大泣きしてしまう一場面もあった。

別所君といえば、実は大学のESSの1年後輩。しかも、同じ田園調布ホームというところに属しており、別所君1年、私2年の時には、フレッシュマン・ドラマコンテストで、共演(?)している。その頃は、私のほうが先輩だったので、初めての彼に演技の手ほどきをしてあげた・・・のだが・・・、そういうことは有名になってしまったほうは覚えていないが、その周囲の者は皆、よーく覚えているものだ、概して。

大学1年の頃は、私自身も「12人の怒れる男」のキャストで舞台に立ったりもした。そのときの監督は俳優志望だったけど、某TBSに行き、ドラマを作るのかと思いきや、「さんまの・・・・」等々、超人気バラエティ番組のプロデューサーとして名をはせていた。あれらの番組のおもしろ素人を上手に使う演出手法は、きっと彼の得意技だろうな、と思う。学生時代、私もよく”おもしろ素人”並に、いじられたものだった。

同じキャスト仲間には長森雅人君という長身のイケメンがいた。性格的に、とても真面目で物静かな人だった。経済学部の彼はエリートサラリーマンの道を歩むのかと思いきや、仲代達也さんの無名塾に入り、今は俳優として活躍している。彼には、もっともっと前に出てきて欲しいなと思う。

学生時代の知り合いの名前を、テレビや映画のエンド・ロールで見つけると、やっぱりうれしい。随分と年月が経ってしまったけど、一緒に何かに一生懸命取り組んだ時間というのは、鮮明な記憶として残っていて、同じように頑張っていた自分がそこに見えるから、勇気をもらえるのかな、とも思う。