連載 第10回 K子ちゃんとわたし|いきなり社長に・・・
ちっちゃなベンチャー会社でいったい何をやっているんだろう、
と思いながらも時折かかってくる長電話を楽しんでいた。
愚痴を聞いたり、励ましたり・・・。
しかし、ある日突然の告白。
「私ね、社長になっちゃった。他になる人がいなくてさ。
上の人がみんな辞めちゃったのよ」
「えーーー。しゃ、しゃちょう?K子ちゃんが?」
「私が一番の年長なのよ。仕方なかったのよ」
それからの彼女の活躍は多くの人が知るところである。
多くのメディアが取り上げ、多くの人が注目する存在となった。
売上数百万の会社を数年で数十億にし、わずか6年たらずで上場を果たし、
5人で始まった会社は現在200人を超す勢いである。
最初のころ、彼女は口癖にように言っていた。
「母子家庭の母親の心境よ」と。
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